ぐうたら星撮り記

光害地で一杯飲んで寝ている間に天体撮影、これでいいのだ!

ふくろう星雲 M97

 おおぐま座の惑星状星雲、視直径3’強とそこそこ大きいが、全体的ににぼやっとした感じの星雲だ。4/19はほぼ快晴だったが、空は白っぽく霞んでいるように見えた。夜も晴れていたので何か撮らねばと思い、月齢10.4を考慮してナローバンドフィルターで狙えるM97を撮影した。GS-150RC(×0.75レデューサー付きでF7)+L-Ultimateフィルターでゲイン220、300s露光では星があまり写らず、昨年BKP150+LPR-Nで撮った画像と合わせて画像処理をした。

 

   赤道儀:EQ5 GOTO SS-oneでオートガイド

   カメラ:ASI533MC Pro   0℃ offset 20 

       NINAで撮影

   画像処理ソフト:DSS Siril(StarNet V2連係) Affinity Photo

   撮影地:神奈川県藤沢市

   撮影:2023年3月15、16日

        鏡筒:Sky-Watcher BKP150+コマコレ(680mm F4.5)

           LPR-Nフィルター 300s露光を30枚 (gain100)

      2024年4月19日

        鏡筒:Kasai Trading GS-150RC+ ×0.75レデューサー(1050mm  F7)

           L-Ultimateフィルター 300s露光を57枚 (gain220)

                                    BKP150撮影画像は拡大トリミング

          時間比例で合成 周辺部を若干トリミング

M97(総露光時間435min)

 星雲自体のメリハリがあまり無いことに加えて、4/19の透明度もあまり良くなかったためか、むしろGS-150RCの画像の方が解像感が無いように見える。

 

 

GS-150RC試し撮り M3

 小さな天体をもう少し大きく撮りたいということで、焦点距離の長い鏡筒にするか画素ピッチが細かいカメラにするか迷っていたが、結局鏡筒を新調することにした。何とか今の赤道儀EQ5 GOTO)が使えてF値は10以下という条件でKasai TradingのGS-150RCを選んだ。×0.75のレデューサーも購入、当面はf1000mm強(F7弱)で運用するつもりだ。昨夜(4/10)運よく星が見えていたので早速試し撮りをしてみた。

M3(露光時間335min)

 

BKP150との比較、当たり前だが一回り大きくなって嬉しい

周辺部の星像はセンサーサイズが小さいので問題なくて当然と思うが、右側の星が少しおかしいかな。周辺の星の数が少なくて星像の判断に適した画像ではないと思うので今後の課題としよう。ちなみにレデューサーのバックフォーカスは推奨80~90mmのところ81.5mmとしている。

 

かみのけ座の銀河 M64

 中心核を覆うような暗黒帯を特徴とする明るい銀河で、黒目銀河の愛称で親しまれている。3/21は月齢10.7と月が明かるかったのでL-eNhanceフィルターで撮影し、以前CBP、LPR-Nで撮ったデーターと合わせて処理してみた。それぞれのフィルターでの写り具合には、とりたてて大きな差はないように見えた。

   鏡筒:Sky-Watcher BKP150+コマコレ(680mm F4.5)

   赤道儀:EQ5 GOTO SS-oneでオートガイド

   カメラ:ASI533MC Pro   0℃ offset 20 

       NINAで撮影

   画像処理ソフト:DSS Siril(StarNet V2連係) Affinity Photo

   撮影地:神奈川県藤沢市

   撮影:2022年5月3、18日 CBPフィルター 300s露光を43枚 (gain100)

      2023年4月13日 LPR-Nフィルター 300s露光を48枚 (gain100)

                   2024年3月21日 L-eNhanceフィルター 300s露光を72枚(gain160)

                   時間比例で合成 SirilでのDeconvolution、Wavelet処理あり 50%トリミング

M64(総露光時間815min)

 

かみのけ座の銀河 M98 M100

 焦点距離680mmでは1インチセンサーといえどもあまり大きく写らないが、かみのけ座のM98、M100を撮ってみた。春ということで晴れていても昼間の空は何となく白っぽくぼやけた感じの日が多く、夜になっても星の光が弱いような気がするが、星が出ていればやはり撮らないわけにはいかない。

   鏡筒:Sky-Watcher BKP150+コマコレ(680mm F4.5)

   赤道儀:EQ5 GOTO SS-oneでオートガイド

   カメラ:ASI533MC Pro   0℃ offset 20 

       NINAで撮影

   画像処理ソフト:DSS Siril(StarNet V2連係) Affinity Photo

   撮影地:神奈川県藤沢市

 ☆M100  

   撮影:2024年3月15日 CBPフィルター 300s露光を72枚(gain100)

                  SirilでのDeconvolution、Wavelet処理あり  50%トリミング

 

 ☆M98   

   撮影:2024年3月18日 CBPフィルター 300s露光を72枚(gain100)

                  SirilでのDeconvolution、Wavelet処理あり  50%トリミング

 

M100(露光時間360min)

 

M98(露光時間360min)

 やはりもう少し長焦点の鏡筒で細部をはっきり写したいと思うが、赤道儀やオートガイドシステムも見直す必要があることを考えると、老い先いくばくもない身としては考えてしまう。せめてもう少し画素ピッチの小さなカメラにしてみるくらいが、身の丈に合ったところかもしれないな。


  

こじし座の銀河 NGC3344

 この銀河は棒渦巻き銀河に分類されており、Wikipediaによれば

NGC 3344の分類は、(R)SAB(r)bcであり、これは環を持つ弱い棒渦巻銀河であり、緩くカーブした腕を持つことを意味する。内環と外環を持ち、目立つ腕が内環から外側に向かって伸び、内側に若干楕円形の棒を持つ。棒の中心は、角直径約3″のHII核である」

とあるが、内環、外環というのが今一つよく分からない。内環は恐らく棒の外側の明るい部分だろうが、外環は写っていないのだろうか。ネット上の立派な写真を見てもよく分からない。まだまだ勉強不足なのだろうが、最近は頭に入る量よりも出ていく量の方が多いのでなかなか大変だ。

   鏡筒:Sky-Watcher BKP150+コマコレ(680mm F4.5)

   赤道儀:EQ5 GOTO SS-oneでオートガイド

   カメラ:ASI533MC Pro   0℃ offset 20 

       NINAで撮影

   画像処理ソフト:DSS Siril(StarNet V2連係) Affinity Photo

   撮影地:神奈川県藤沢市

   撮影:2024年3月13、14日 CBPフィルター 300s露光を78枚(gain100)

                  SirilでのDeconvolution、Wavelet処理あり  周辺部を若干トリミング

NGC3344(総露光時間390min)

50%トリミング

 

 

しし座の銀河 NGC2903

 比較的明るく(9.7等)大きい(12.6'×6’)銀河なので、写しやすいかと思い狙ってみたが、我が撮影地で5時間半程度の露光ではなかなか厳しい。それでも何とか頑張って処理してみた。

 

   鏡筒:Sky-Watcher BKP150+コマコレ(680mm F4.5)

   赤道儀:EQ5 GOTO SS-oneでオートガイド

   カメラ:ASI533MC Pro   0℃ offset 20 

       NINAで撮影

   画像処理ソフト:DSS Siril(StarNet V2連係) Affinity Photo

   撮影地:神奈川県藤沢市

   撮影:2024年3月9日 CBPフィルター 300s露光を67枚(gain100)

                   周辺部を若干トリミング

NGC2903(露光時間335min)

この銀河はきれいな棒渦巻き銀河だが、全体的にぼやっとした感じだったので、SirilのDeconvolutionとWavelet処理をかけて少しシャープ化している。

  Deconvolution      ・ from starsでPSF取得

          ・Algorithm methodはMultiplicative

                                     ・Iteration1を3回

           他の条件はデフォルトのまま

  Wavelet        ・デフォルトの6layerで layer2→3、layer3→2

処理前                  処理後

 

M66銀河群 M65 M66 NGC3628

 しし座の三つの銀河M65、M66、NGC3628は、しし座の三つ子銀河 (Leo Triplett)などと呼ばれており、小さいながらもM66銀河群という銀河群を構成している。いずれも渦巻き銀河で、右下がM65、左下がM66、上がNGC3628だ。地球に向いている向きが異なるので形が違って面白いが、どうせならM65あたりが真正面を向いていてくれたらもっと面白いのにと思ってしまう。3月3日は星が結構チカチカしていたが、透明度は良かったのか、6時間弱の露光でも比較的きれいに写ってくれた。

   鏡筒:Sky-Watcher BKP150+コマコレ(680mm F4.5)

   赤道儀:EQ5 GOTO SS-oneでオートガイド

   カメラ:ASI533MC Pro   0℃ offset 20 

       NINAで撮影

   画像処理ソフト:DSS Siril(StarNet V2連係) Affinity Photo

   撮影地:神奈川県藤沢市

   撮影:2024年3月3日 CBPフィルター 300s露光を71枚(gain100)

                   周辺部を若干トリミング

M66銀河群(総露光時間355min)