ぐうたら星撮り記

光害地で一杯飲んで寝ている間に天体撮影、これでいいのだ!

ふくろう星雲 M97

おおぐま座の惑星状星雲、視直径3’強とそこそこ大きいが、全体的ににぼやっとした感じの星雲だ。4/19はほぼ快晴だったが、空は白っぽく霞んでいるように見えた。夜も晴れていたので何か撮らねばと思い、月齢10.4を考慮してナローバンドフィルターで狙えるM97…

GS-150RC試し撮り M3

小さな天体をもう少し大きく撮りたいということで、焦点距離の長い鏡筒にするか画素ピッチが細かいカメラにするか迷っていたが、結局鏡筒を新調することにした。何とか今の赤道儀(EQ5 GOTO)が使えてF値は10以下という条件でKasai TradingのGS-150RCを選ん…

かみのけ座の銀河 M64

中心核を覆うような暗黒帯を特徴とする明るい銀河で、黒目銀河の愛称で親しまれている。3/21は月齢10.7と月が明かるかったのでL-eNhanceフィルターで撮影し、以前CBP、LPR-Nで撮ったデーターと合わせて処理してみた。それぞれのフィルターでの写り具合には、…

かみのけ座の銀河 M98 M100

焦点距離680mmでは1インチセンサーといえどもあまり大きく写らないが、かみのけ座のM98、M100を撮ってみた。春ということで晴れていても昼間の空は何となく白っぽくぼやけた感じの日が多く、夜になっても星の光が弱いような気がするが、星が出ていればやはり…

こじし座の銀河 NGC3344

この銀河は棒渦巻き銀河に分類されており、Wikipediaによれば 「NGC 3344の分類は、(R)SAB(r)bcであり、これは環を持つ弱い棒渦巻銀河であり、緩くカーブした腕を持つことを意味する。内環と外環を持ち、目立つ腕が内環から外側に向かって伸び、内側に若干楕…

しし座の銀河 NGC2903

比較的明るく(9.7等)大きい(12.6'×6’)銀河なので、写しやすいかと思い狙ってみたが、我が撮影地で5時間半程度の露光ではなかなか厳しい。それでも何とか頑張って処理してみた。 鏡筒:Sky-Watcher BKP150+コマコレ(680mm F4.5) 赤道儀:EQ5 GOTO SS-o…

M66銀河群 M65 M66 NGC3628

しし座の三つの銀河M65、M66、NGC3628は、しし座の三つ子銀河 (Leo Triplett)などと呼ばれており、小さいながらもM66銀河群という銀河群を構成している。いずれも渦巻き銀河で、右下がM65、左下がM66、上がNGC3628だ。地球に向いている向きが異なるので形が…

かに座の惑星状星雲 Sh2-290

惑星状星雲としては大きめで視直径が16’程あるがとても淡く、なかなかきれいには写ってくれない対象だ。惑星状星雲は太陽に似た恒星の死に行く姿で、元となった恒星(ほとんどの場合白色矮星)からのエネルギーを受けて発光しているガスが高速で拡散し続けて…

きりん座の銀河 NGC2403

銀河はやはり難しいな。NGC2403は、ネット上では美しい作例があるし明るくて大きめということで狙ってみたが、腕が伸びている周辺部分は淡くてなかなか写らない。銀河が比較的バランス良く写ると思っているCBPフィルター(485min露光)と、より広帯域なLPR-N…

IC2177 再処理

このところ天気が悪く星撮りができないので、以前撮ったIC2177の再処理をしてみた。再処理といっても星雲本体はほとんどそのままで、少々うるさかった星を小さくすることに主眼をおいた。 撮影で使用したフィルターはLPR-N、CBP、L-eXtremeだ。星像はL-eXtre…

ぎょしゃ座の散光星雲 IC410

星雲の中におたまじゃくしが二匹泳いでいるような形が見えるので、おたまじゃくし星雲というニックネ^ムがついているようだ。勾玉星雲IC405と一緒に撮られることも多い。一か月ほど前に撮影しているが、星の処理に難儀して時間が経ってしまった。 鏡筒:BOR…

トールの兜星雲 NGC2359

おおいね座の散光星雲、OⅢ領域が結構明るい星雲だ。周囲にある分子雲ぽい部分は淡くて写りにくいが、これは狭帯域フィルターを使っているせいもあるのかな。以前より撮ってみたい星雲のひとつで、前回の挑戦はL-eXtremeフィルターで860min露光したもの、今回…

月夜の撮影4日間 Sh2-308

おおいぬ座の散光星雲、日本ではミルクポット星雲と呼ばれることが多いようだ。月が明るい時期だが、3nmデュアルバンドフィルターの威力を期待して撮影した。しかし20時間露光してもあまり満足のいく画像にはならないので、やはり月あかりが悪い?それとも画…

かたつむり星雲 IC2169

いっかくじゅう座の散光星雲(反射)、Sh2-273の赤や暗黒星雲が周囲にあり青いかたつむりが美しい。2年前に何回か撮影したが、気に入った画像にならず放置してあった。今回UV/IRフィルターで7時間強の露光を追加して何とか仕上げてみたところ、以前よりは良…

ふたご座の散開星団 M35

散開星団や球状星団は眼視で見たらさぞきれいだろうなと思いつつ、どうしても写真撮影を優先してしまう。眼視用の機材を別途用意しないといけないかなとも思うが、あと何年使えるかを考えるとなかなか手を出しにくい。 M35は適度に密集して青い星が多いが赤…

くらげ星雲 IC443

ふたご座の超新星残骸、面白い形でなるほどクラゲに見えるが、頭が丸すぎてタコにも見えてしまうな。昨年にも投稿しているが、今回L-Ultimate、UVIRフィルターでも撮影してみたので、一昨年L-eXtremeフィルターで撮影した画像と合わせて処理をした。 鏡筒:B…

バラ星雲 NGC2237

いっかくじゅう座の散光星雲。明るく大きな輝線星雲だが、天体撮影を始めたばかりの頃はうまく写せずノイズだらけで苦労していたのを思い出す。今思えば、光害地で撮るには圧倒的に露光時間が少なかったのだと思う。 1/4にL-Ultimateフィルター、1/7にUVIRフ…

Sh2-280

いっかくじゅう座の散光星雲、前回投稿の画像でバラ星雲の南にちょこっと写っていた。気になってネットで画像を探してみると、赤色だけではなくOⅢ領域もあるようなので撮ってみることにした。 鏡筒:BORG ED77+クローズアップレンズNo4(385mm F5) 赤道儀:EQ5 G…

NGC2237からNGC2264あたり

新年早々とんでもない震災や事故が発生して言葉がない。一日も早い復興、そしてこれ以上災いが起きないことを祈ります。 昨年暮れから正月にかけて、バラ星雲~クリスマスツリー星団あたりを撮影した。淡い部分を出したくてF2.0、F2.8で長時間露光したが、画…

Sirilでの画像処理 Deconvolution (2)

いくつかの対象にDeconvolutionを適用した結果についてメモを残しておく。ほとんどの場合、早い段階で星の周辺にアーティファクトが発生してしまうので、星無し画像に適用することを基本としている。 ・M1 鏡筒:BKP150+コマコレ(680mm F4.5) カメラ:AS…

オリオン座三ツ星周辺とバーナードループ

このあたりを少し広く撮ってみたいと前々から思っていた。手持ちの使えそうな一番短いレンズは50mmなので、1インチセンサーでは少々狭くなってしまうがとりあえず挑戦してみた。う~ん、色が単調か、なかなか思ったような仕上がりにはならない。ブロードバ…

Sirilでの画像処理 Deconvolution (1)

Deconvolution (逆畳み込み) 種々の要因により歪んだ画像を修復する手法で、天体画像では本来点像である恒星がどのように写ったかをたよりに画像を修復する。Sirilでも使うことができるが、効果的な結果を得るのはなかなか難しい。ここでは自分が試してみ…

かに星雲 M1

おうし座の超新星残骸、11世紀に超新星爆発した星の残骸で出現当時の記録が日本や中国などに残っている。日本での記録は藤原定家の日記「明月記」に客星(普段見慣れない星)としての記述があるそうだ。爆発した星そのものの残骸は1968年に発見された。小さ…

ウルトラマンの故郷? M78

オリオン座の散光星雲(反射)、華やかなオリオン座の中にあって暗く冷たい感じがする星雲だが、反射星雲としては全天でトップクラスの明るさらしい。上部にある星雲NGC2071は同じ星雲で暗黒星雲によって分けられているだけとのことだ。自分の経験では反射星…

エンゼルフィッシュ星雲 Sh2-264

オリオン座の散光星雲、これは見事にエンゼルフィッシュに似ているな。何十年も前にフィルムカメラで使用していたNikkor 50mm F1.4をF4まで絞って撮っている。昨日、CBPフィルターで撮影し、今年1月にL-eXtremeフィルターで撮影した分と合わせて画像処理して…

なんとか写った Sh2-240

おうし座の超新星残骸、大きいがとても淡い対象だ。光害地でどの程度写せるものか挑戦してみたが、フィルター効果(L-Ultimate)と明るい光学系(F2.0)での長時間露光(1830min)の効果で結構はっきりと写すことができた。しかし、いずれの撮影日も月が明る…

Sirilでの画像処理 CLAHE

Contrast-Limited Adaptive Histogram Equalization (CLAHE) (コントラスト制限適応ヒストグラム等化) 最近、撮影対象の種類によっては画像処理の最終段階でこの処理を使うことがある。充分なS/N比がある画像では手軽にコントラストを高めることができるの…

魔女の横顔星雲 IC2118

エリダヌス座の散光(反射)星雲、なかなか不気味な雰囲気を醸し出していて魅力的な星雲だ。3年ほど前から撮っているがデジカメ(改造KissX7i)では歯が立たず(撮影技術が未熟だったこともあると思う)光害地では無理な対象かとあきらめていたが、ASI533を…

セイファート銀河 M77

くじら座の銀河、渦巻き銀河とのことだが小さな望遠鏡では渦を巻いているようには見えないな。セイファート銀河は中心に大質量のブラックホールがありその影響で中心核が極めて明るく活動的で、高い励起状態の水素、ヘリウム、窒素、酸素などの輝線が見られ…

プレアデス星団 M45

おうし座の散開星団、和名 昴 で有名なとても美しい星団だ。自分は車のエンブレムでしか知らなかったが、天体撮影を始めて間もない頃からネット上の素晴らしい写真を見て、これは絶対に撮ってみたいと思っていた。初期の頃はほとんど星しか写らず、あこがれ…