りゅう座の惑星状星雲、キャッツアイの愛称で呼ばれる中心部分はハッブル宇宙望遠鏡などによる非常に複雑で美しい写真が公開されている。またネット上では、この星雲の周辺部に広がる淡い部分の描写にポイントを置いた作品も数多く見ることができる。今回、この淡い部分が自分の環境(機材、画像処理スキル、撮影場所)でどの程度写せるものか試してみた。
赤道儀:EQ5 GOTO SS-one AutoGuider Proでオートガイド
鏡筒:Kasai Trading GS-150RC+ ×0.75レデューサー(1050mm F7)
カメラ:ASI533MC Pro 0℃ offset 20
NINAで撮影
画像処理ソフト:DSS Siril(StarNet V2連係) Affinity Photo
撮影地:神奈川県藤沢市
撮影:2024年7月5日
L-eXtremeフィルター 300s露光を60枚 (gain160)
周辺部を若干トリミング
L-eXtremeフィルターの効果で、周辺部をそこそこ写し出すことができた。実は7/4にはCBPフィルターでも撮影しているのだが、そちらは非常に写りが悪く没にした。L-Ultimateフィルターでは、さらに写りが良くなるのかも気になるところだ。
画像処理は星を分離して行っているが、星雲の中心部は小さくて明るいので星扱いになっていた。周辺部を強調するには都合が良かったが、中心部には輝星と同様にスパイダーの光条が出てしまい、自分の技術では取り除くことはできなかった。中心部は短時間露光の画像を使うなどの工夫が必要だろう。周辺部の撮り増しと合わせて機会を見て再度トライしてみたい。