ぐうたら星撮り記

光害地で一杯飲んで寝ている間に天体撮影、これでいいのだ!

天体撮影と画像処理 自分流(2)

画像処理

 何と言ってもPixInsightが本命なのだろうが、スタート時にはとりあえず金銭的なハードル低くしてフリーソフト中心で始めてみた。自分のレベルではそこそこ満足のいく結果が得られるし、まだ完全に使いこなしている訳でもないので現在もそのままだ。

・DSS(Deep Sky Stacker)

 スタック画像の出力までをこのソフトで行っている。使い易いし、結構速いし、結果もそこそこ満足できるし、これがフリーで使えるのだから有難いと思う。更新頻度は少ないようだが一応64bit版がでているので贅沢は言えない。

1.  左のメニューから picture(light)、dark、flat、dark flat、offset(bias) の各ファイルを入力する。私はflatを短時間露光で撮っているのでdark flatは使っていない。darkファイルなどは1回計算するとmasterファイルが作られる。なお、pictureファイルは自動ではチェックが入らないのでcheck allでチェックを入れる。

2. 各ファイルを入力したら 左メニューのRegister checked picturesをクリックするとRgister settingという表示が出てくる。 まずAdvancedタブをクリックして検出される星が適当な数になるようStar detection thresholdスライダーを調節する。最低8個の星が必要で、私は大体100個前後になるように調節している。次にActionタブに戻り上位何パーセントの画像を使うか決める。私はあらかじめ目視で選別しておいてここは100パーセントにすることが多い。OKをクリックすると現在のスタッキング条件が表示される。

 

3. Recommended Settingsをクリックすると、この時はこうしたら如何というお勧めが表示されるので私は基本的に素直にその指示に従っている。(お勧めに従うと表示が緑色になる)

Stacking Parametersをクリックすると各種パラメーターが設定できるが、ここで気を付けた方が良いのはCosmeticの設定だ。デフォルトではHot Pixel、Cold Pixelにチェックが入りFilter Size 1px、Detection Threshold 50%になっていると思うが、この設定でスタックすると(私の場合)星がおかしくなる。輝度、彩度が落ち、中心部が黒くなるものも出てくる。撮影時の焦点距離が短いとその傾向が強いようだ。Detection Threshold を弱める(数値を大きくする)と改善するが、無しの時が一番良いのでチェックを外している。Dark fileを適用すればHot Pixelはほとんど残らないがどうしても気になる場合は画像処理で消している。

Cosmetic補正なし                                                   Cosmetic補正あり
Tamron A001 200mm F4で撮影、カメラはASI533MC Pro

4. OKをクリックすると設定状態が表示されもう一度OKをクリックすると処理が始まる。処理は結構速い(と思う)。終わると結果が表示されある程度画像処理もできるがほとんど使い物にならないので、この後は他のソフトに任せた方がよさそうだ。デフォルト設定ではAutosaveというファイルがlight fileがあるフォルダーに作られている。ファイル形式はStacking Parameters画面のIntermediate FilesタブでTIFFかFITSを選べる。(bit深度は32bit)

16bitのファイルが欲しい場合は、左メニューProcessingの一番下にあるSave picture to fileで指定できる。この時Options のEmbed adjustment・・・にチェックを入れておけばAutosave同様無加工(ストレッチされていない)ファイルになる。